アメリカの数ある病院でも有名なボストンチルドレンズホスピタル。
末っ子が重症アレルギーとアトピーのためここ数年お世話になっている。
看護婦さんをはじめ、専門医はとても親切で丁寧に話をきいてくれるし、薬の情報やサプリメントの応用の事情もさすがに田舎の小児科の医師とは雲泥の差である。
学校を早退させ高速を走って行っても価値はあるのに、最近はなんとなく?と思う事が多い。
電話をかけるとまずレコーディングされたメッセージ。
こちらはチルドレンズホスピタル、アレルギー、皮膚科です。
処方箋の更新は今請求してもすぐには応答できません。
数日後にそれぞれの薬局に連絡して下さい、こちらでは何件もあるケースをそれぞれフォローすることはできません。 当院のポリシーとして必ずしも電話での更新は保証できません。
患者からの電話の応答は平日の8時から4時まで、それ以外の対応はできません。
ランチアワーの問い合わせは受付できません。
このネガチブ系の回答が延々と続く。
患者(のファミリー)としてはなんとも心細くなる応対ではないか。
さて、どんな質問ですか? できるだけの努力をして対応しましょうなんて雰囲気は全く無い。
できませんよの連続攻撃で相手が電話を切るのを期待しているのだろうか。
保険の手続きにしてもそうだ。 先日検診に行くと、受付の全く不愉快そうな顔をした若い女性が
コンピューターのモニターを見ながら、
あ、患者専用のあの赤い電話(といいながら待合室のコーナーにある電話を指差す)でこの患者ファイルナンバーを告げて質問に答えてから戻って欲しい と言う。
何で?と聞いても肩をすぐめて、アイ ドント ノー、知らないわだって。
仕方無しに赤い電話を手にするとつながり、判断が不可能な位の外国語アクセントがひどい英語で、名前と住所、患者の誕生日、電話番号とソーシャルセキュリティー番号を言ってくださいと言われた。
沢山の人がいる待合室の角にある電話でこんなプライベートな事は言いたくない思いながら、子供の名前、アドレスと電話番号を教えた。 でもソーシャル番号は教えませんと言ったらなぜだ、必要だと申す。 私もいい加減カッとなり、あなたがどんな人であるか、どこにいるのかもわからないのにこんな情報は渡せません。
それから保険の話。 もう数年間同じ保険で同じ番号なのにいちいち調べ、今回の検診のコストがカバーされるかどうかチェックします、少々待ってくださいと言われた。
もちろんなんの変化もないのだから時間の無駄をしているようなものだ。
アメリカの医療費は大変高いから、保険のない人の負担は大変で、病院側も保険がきいているのかどうかをチェックすることが必要なのだろう、でもなんとなく後味が悪かった。
ニュースなど見ていると保険のない患者が救急で運ばれてくると勿論ケアをしなくてはならないし、そのコストを飲み込まなければならないケースも沢山あるらしいから、経営という観念から見たら厳しいのであろう。
しかし病院という所はデパートじゃないんだけどね。
患者さんの気持ちになってケアを
と書いてあるポスターをみながら、保険があればね。と言いたくなった。
それにしてもアメリカ人にとって、できません、わかりません。は得意な言葉だ。
日本でサービス業の人がそんなこと言ったら即クビだろうなあ。
しかしお医者さん達は保険会社と弁護士の間に挟まれながらも一生懸命患者の面倒を見てくれる。
オバマさんの言うヘルスケアの改善って一体いいのか悪いのか理解に苦しむ。
理解している人なんて殆どいないのではないかなあ。。。。