去年の夏の暑いある日、駐車スペースを探しながらモタモタと運転をしていたボストンのサウスエンドと呼ばれる街。 やっとこパーキングしてたどり着いたのがFlourというベーカリーでした。
しかしですよ、ドアを開けると小さなお店の中からあふれ出てくるようなお客さんの数。
列にならんでいる人達も含めたら大変な人数になると思います、あ~いやだよこんなの!と匙を投げて出てきました。 少々ガッカリでしたが小さな店舗にあれだけの人がいて冷房もあまり効いていなかったので気持ちが悪くなりそうだったから~
それからというもの、行ってみたいけど、どうしようかな?というお店のリストの一つになりました。
このお店はペーストリーシェフJoanne Changという人が始めたお所で、今ではボストン周辺に3軒もお店が。 彼女のキャリアはまた、興味深いもので、ハーバード大学でApplied Mathematicsを学び、Honorで卒業し、それから何をするかって? ペーストリーシャフになったのですね~!!
頭脳明晰でそして美人!いいですね~~~(うらやましい)
中国から移民としてアメリカに来たご両親、彼女の家庭ではデザートといえばみかんみたいなモノだけ。それに比べてアメリカ人のお友達のお宅に遊びに行くと、ポップターツやらドーナッツやら、甘いもののオンパレード。 それに非常に憧れた彼女はきっと、いつか腹いっぱいポップターツを食べるんじゃ!なんて夕日に向かって叫んだのでしょう。。。なんてことは無かったと思いますが。
勿論教育熱心だったご両親にはハーバードを卒業したから、と安心してもらい、裏腹ボストンのレストランで修行を積んでいまでは立派なシェフに。
暑くてクタクタで、それでも何も買えなかったけど、許しちゃう。
このFlour Bakeryからレシピブックが出版されました。アマゾンでしばらく売り切れになったほど人気爆発だったようです。
お料理好きな方がデザインしたとわかるくらい、開きやすく、読みやすいレシピブック。
それに彼女の生い立ちやらハプニングやらがユーモラスに書かれていて、何となく笑顔で読みたくなる本ですよ。
きっとポップターツなんてものは食べ物と思えなかったご両親に反して、自分でホームメードのポップターツを作ったり、そのレシピも載っています。
そういう私もですね、レッドベルベットケーキを焼いています、この本のレシピで!
こんどは何があっても行かなくてはいけませんね、このお店。
ボストンに来ることがある方、いらしたら一緒に行きません?
Joannさんがいたら、ミーハーぶりを丸出しにして握手でもしてもらおうかしら。